【株式会社レスター様】AWS GenUを活用した生成AI活用基盤の導入と情報資産の再構築

本件のポイント

散在する構造化・非構造化データを「資産」として再整理し、社員一人ひとりが必要な情報へ安全にアクセスし、業務効率を大きく高められる環境をどう実現するか。

こうした課題に対し、今回は株式会社レスター様へAWS GenUを活用した生成AIプラットフォームの構築・導入をご提案いたしました。

お客様社内に閉じた安全な環境で利用できる生成AI活用基盤を要件定義からローンチまで約3カ月で導入した事例のご紹介です。

AWS GenU導入前の課題

半導体・電子部品の販売及び技術サポートをはじめ、映像・音響などのソリューション提供や太陽光発電による再生可能エネルギーの運営管理まで、多岐にわたる事業を展開するレスター様。

同社は近年、積極的なM&Aを通じて新たな事業領域を取り込みながらも、組織横断で活用できる情報基盤の早急な整備が大きなテーマとなっていました。

グループ社内に閉じた安全な環境で生成AIプラットフォームを活用するにはどうすれば良いか?その課題感からプロジェクトが始動しました。

生成AIという新分野におけるベンダー選定

Q. ベンダー選定で苦戦した点を教えてください

A. AIベンダー各社のサービス内容を比較検討しながら、最適な選択肢を模索していました。

SaaS型からオンプレミス型、汎用AIから個別開発AIまで幅広く比較しましたが、当社要件を満たすベンダーは簡単には見つかりませんでした。

技術的要件、セキュリティ要件、拡張性などをマッピングし、優先度を整理していくプロセスには時間と労力を要しました。

そうして整理した優先度の中で大前提となるのはセキュリティです。
その上で、どれだけレスターの社内外の業務を理解できるかというドメイン知識、それを具現化出来る確かな技術、将来の拡張性を的確に提案できるかという提案力。
こういったあたりをベンダー選定では重要視しました。

また、AI領域は情報の精度が課題となるため、実務に精通した専門家の的確な助言が必要と感じていました。

そうした中で、PCIソリューションズであれば、当社要件を満たせる可能性が高いこと、また同社がAWSアドバンストティアサービスパートナーとして豊富な実績と技術力を持っていることがRFP依頼先として有力候補となった理由です。

Q. PCIソリューションズにAWS GenU開発をご依頼いただいた決め手を教えていただけますでしょうか

A. 大きく5つあります。

特に当社が重視したのはクラウド利用をするにあたり実際にデータを置く場所・処理をするLLMの場所といったロケーション自社とをつなぐ通信インフラのセキュリティの部分です。

合わせて生成AI上のディレクトリ単位の権限設定も検討することで、「安心・安全な環境の中で、社員が最大限自社データを利活用できること」

という要件でした。

PCIソリューションズからはディレクトリ単位・階層単位の閲覧権限設定の提案など、技術的な領域と経験値から最適解を提示していただいたことが決め手となりました。また、AWSの上位パートナーとして高い水準でサポートいただける点も非常に心強かったです。

グループ会社ではありますが、上記のような選定基準をクリアし、高い品質リクエストにも的確な提案がありましたし、経験値や実際の開発時の対応などを総合的にみた上でも、期待以上の対応をいただいたと感じています。

AWS GenU環境で実現した業務効率化

Q.今回導入した生成AI活用基盤の詳細と効率化出来た業務について教えてください

A.会社独自の情報を利用して精度の高い壁打ちを実現したAIチャットツールです。 AWS GenU環境をベースに以下3つの主要機能を実装頂きました。

LLMチャット
 大規模言語モデルを利用した自然言語でのチャット機能。

RAGチャット
 当社の社内文書・提案書・ナレッジを検索しながら回答できる機能。

Agentチャット
 AIエージェント機能により、社内情報と外部情報を組み合わせて回答できる機能。

これらのAIチャット機能により、下記業務の生産性が向上しました。

AWS GenU導入による業務生産性向上の具体例

文書作成や資料作成、分析・要約など、全社員が日常的に行うタスクをAIが支援してくれることで、思考や判断に集中できる時間が増えています

文字データから自動的にグラフを生成する機能の追加など、機能改善も進んでおり、PoCを繰り返しながら実務レベルに近づいています。

生成AIチャットツール導入後の感想(レビュー)

Q.生成AIチャットツール導入後の社内反応はいかがでしょうか

A. 導入から2ヵ月ほどですが、期待の高さを感じています。部門を問わず、業務特化の活用を望む声が増えています。

ポジティブな意見としては、

「安心して使えるようになった」
「日常業務が楽になった」

といった声が多いです。

一方で課題もあります。

生成AIを“魔法の杖”のように捉えてしまう利用者もおり、思ったように使いこなせないという声もあります。ここは教育を継続していく必要があると感じています。

Q.生成AIチャットツール導入の具体的な成果を教えてください

A.私の部署では下記のような数値改善が出ています。

意思決定プロセスにも変化があり、資料レビューの際には「生成AIで網羅的に調査したか」を確認する文化が生まれつつあります。

当チャットツールの利用判断は社員に一任する形で、初期登録を行った人数は2026年1月末時点で1,000名強。日々登録者数が増えている状況です。

Q. 今後の生成AI・AWS GenUの活用における御社の展望を教えてください

A. 導入時に掲げたマイルストーンは2つです。

①安心・安全な共通プラットフォームで日常業務を効率化
②業務に特化したアプリケーションの実装


現在は①のフェーズを当社要望に合わせて日々エンハンス頂いており大変助かっています。
並行して②のフェーズも進行中で、PCIソリューションズと密に連携しながら、さらに高いレベルの業務効率化を目指しているところです。

AIマーケットは日々進化しています。変化に合わせてツールの機能を刷新しながら、実績と精度を高め続け、当社のAI活用基盤をさらに強固なものにしていきたいと考えています。

インタビューご協力先

株式会社レスター
イノベーション推進室 シニアコンサルタント/総合企画室 ご担当者様/総合企画本部 総合企画室長

レスターグループは、半導体・電子部品の販売・ソリューション提供をはじめ、放送・公共向け映像・音響・通信機器の取り扱い、NFC技術を活用した決済・入退管理システムの開発、再生可能エネルギー事業、植物工場運営など、幅広い領域で事業を展開している企業様です。

多様な事業を通じて蓄積した情報や技術を組み合わせることで、グループシナジーの最大化と社会課題解決を進め、「エレクトロニクスの情報プラットフォーマー」として新たな価値創出に取り組んでいます。

社名株式会社レスター(英文名:Restar Corporation)
URLhttps://www.restargp.com/

開発総評:株式会社レスター様

今回のAWS GenUを活用した生成AIチャットツール導入のプロジェクトを通じて、レスターグループは社内に散在していた情報を一元化し、安全性と利便性の両立を実現するAI基盤の第一歩を築くことができた。

チャットツール開発では、LLM・RAG・Agentの3機能を組み合わせることで、日常業務に直結する幅広いユースケースをカバー。文書作成、提案書検索、資料生成、顧客分析など、全社で共通的に発生する業務領域に対し、実用レベルの効率化が得られた。PoC段階では課題となっていた資料生成やグラフ出力などの細かな要件も、改善を重ねることで実務に耐える品質へと進化している。

プロジェクト全体を通じて、レスターグループが抱えていた「情報分散」という構造的な課題に対し、PCIソリューションズは技術面だけでなく、要件整理や将来構想の言語化など上流工程から伴走し、短期間で成果を創出した。今後は業務特化型アプリケーションの実装フェーズに移行し、今回構築した基盤をさらに拡張していくことで、当社のAI活用は新たな段階へ進むと期待している。

生成AI活用を成功に導く
PCIソリューションズが提供する「4つの強み」

1.スピード×導入期間

2.技術力×パートナーシップ

3.カスタマイズ×伴走支援

4.安全性×信頼

1.【スピード×導入期間】最短1週間でRAG環境を提示。迷わずPoCを開始できる

「まずは触ってみたい」という現場の熱量を逃しません。

AWS GenUの導入期間

導入決定からわずか1週間でRAG(社内ナレッジ活用)チャット搭載版を提示。
実際の画面を確認しながらブラッシュアップを繰り返すため、 要件定義のズレを最小限に抑え、確実な実用化へと導きます。

2.【技術力×パートナーシップ】AWS アドバンストティアサービスパートナーとしての知見

PCIソリューションズはAWSパートナーネットワークの、アドバンストティアサービスパートナーです。
AWS Lambda およびAmazon Connect のサービスデリバリープログラムの認定を受けており、200を超えるAWS技術者が在籍しております。

社内にはAWSの深い知見を持つプロフェッショナルが多数在籍。
最新の生成AI技術はもちろん、小規模案件~大規模案件まで多種多様なプロジェクト経験のある技術者がプロジェクトを担当します。
株式会社レスター様が「決め手」として挙げられた通り、ディレクトリ単位の権限設定など、技術的な視点と経験値から、お客様の環境に合わせた最適な構成を提示します
単なるシステムの構築だけでなく、AWSのベストプラクティスに基づいた「安定して長く使える」仕組みをご提案し、お客様のビジネス成長を技術面から強力にバックアップします。

3.【カスタマイズ×伴走支援】継続的に利用していける環境のご提供

システムは、現場で使われて初めて価値が生まれます。
PCIソリューションズでは「構築して終わり」ではなく、お客様が成果を出し続けるまで徹底的に伴走します。

お客様の課題に寄り添う柔軟な拡張
高いカスタマイズ性を活かし、株式会社レスター様からも評価いただいた「お客様の課題に深く踏み込む姿勢」を大切にしています。
一律のパッケージ提供だけではなく、現場の要望に合わせたカスタマイズを行い、業務に真にフィットするAI環境を構築します。

「使われているか」をデータで可視化
トークン消費数やログイン状況、プロンプトログなどを一覧できるダッシュボードを提供。 「誰が、いつ、どのように使っているか」を客観的に把握できるため、導入後の形骸化を防ぎます。

CloudWatchモニタリング用ダッシュボード

データに基づいた改善提案
取得したCloudWatchモニタリング用データをもとに、定期打合せでAI環境をブラッシュアップ。「導入して放置」にさせないトータルサポートで、確実に現場へ定着させます。

PCIソリューションズでは、環境のブラッシュアップや現場への定着化をトータルでサポートします。

4.【安全性×信頼】エンタープライズ品質のセキュアなAI環境

社内の機密情報を扱うからこそ、セキュリティは最優先事項です。

お客様のデータは、常にお客様の統制下で管理され、外部への流出や意図しない学習に利用されることはありません。
具体的には、以下の厳格な基準に基づいた運用を徹底しています。

  • お客様のデータは他のお客様のためにAmazon Titanモデルに使用されたり、他の基盤モデルプロバイダに共有されることはありません
  • お客様のデータ(プロンプト、応答、Fine-Tuningされたモデル)は、お客様ごとに分離され、その作成されたリージョン内に留まります
  • Cognito 認証 (標準機能)
     セルフサインアップの無効化
     登録可能なメールアドレスの制限
     SAML 連携対応 (Google Workspace/Microsoft Entra IDなど)
  • AWS WAF 連携 (オプション)
     Pv4/IPv6 範囲制限
     アクセス地域制限

世界最高水準のセキュリティを誇るAWS基盤をベースに、お客様の独自ポリシーや既存環境に最適化した安全対策をオーダーメイドでご提案します。
単に機能を導入するだけでなく、実務上の「安心」をプロの視点で構築。
機密情報の安全性を徹底的に守り抜くことで、お客様が本来の目的である「生成AIによる業務変革」に迷いなく集中できる環境をご提供します。

さらに詳しい情報はこちらから

※本記事内の数値や画像、役職などの情報はすべて取材時点のものです